貸したお金が返ってこないときにとるべき対応とは
お金を貸したのに返済されないという問題は、身近に起こり得る深刻なトラブルのひとつです。
「相手にお金がない」、「催促しても応じない」といった状況に直面したとき、どのように対応すればよいのでしょうか。
この記事では、返済が滞った際にまず確認すべきポイントから、相手の状況に応じた対処法まで解説いたします。
確認すべきこと
お金を貸した相手から返済がない場合には、まず相手との契約内容や返済期限を再確認し、証拠となる書類やメッセージ履歴を整理しておくことが重要です。
口約束の場合でも、振込履歴や会話の記録が証拠として使える可能性があります。
また、相手の現在の連絡先や居住地が把握できているかどうかも大切なポイントです。
次に、債権が消滅していないかどうかを確認します。
- 権利を行使することができることを知った時から5年間
- 権利を行使できる時から10年間
上記の期間を過ぎると、債務者の時効援用によって請求権が消滅することになるため、自分の債権の状態を正確に把握しましょう。
相手にお金がない場合の対処法
相手に返済能力がないことがわかった場合、ただ催促を続けても効果は期待できません。
分割払いの提案や返済計画の見直しを検討し、無理のない方法で少しずつ返済してもらう道を探ります。
話し合いで合意に達した内容は、強制執行のできる公正証書とすると、未払いがあった場合の手段が増えます。
また、相手の手元にお金がなくても、何かしらの財産を所有している可能性があるため、財産調査を検討するのもひとつの方法です。
相手にお金があるのに催促に応じない場合の対処法
相手に十分な資産や収入があるにもかかわらず返済に応じない場合、まずは内容証明郵便を送付して正式に返済を求めます。
これにより、返済請求の意思を明確に示し、法的な証拠として残すことができます。
内容証明郵便の送付後、返済がない場合には、支払督促の申し立てを家庭裁判所に行います。
支払督促が認められると、一定期間内に相手が異議を申し立てなければ強制執行が可能となります。
まとめ
お金を貸した相手が返済しない場合には、まず契約内容や証拠を整理することが大切です。
相手の財産や支払いの意思に応じて、分割払いや支払督促などの方法を選択しましょう。
内容証明郵便の作成や契約書の整理などでお困りの際は、ぜひ司法書士への相談をご検討ください。